Diagnosis and Treatment 主な病気と診断・治療方法
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不明熱
古典的な不明熱の定義は「38.3度以上の発熱が何度か認められる状態が3週間を超えて続き、1週間の入院精査でも原因が不明のもの」を差しますが、好中球減少状態での不明熱、院内発症の不明熱、HIV 感染患者にみられる不明熱も分類されています。原因として多いのは、感染症、感染症ではない炎症性疾患(膠原病や血管炎症候群など)、悪性腫瘍と言われています。また、薬剤性(お薬の副作用)の方も多い印象です。まずは熱以外の症状や発熱前後の経過から上記の原因疾患の中に当てはまらないか考え、検査を行い、原因がある程度判明したらそれぞれの病気の専門科と連携し、その病気に応じた治療を行います。
しかし、約30%は診断が未定のままであり、そのまま軽快してしまう方もいます。 -
機能性消化管障害 機能性ディスペプシアと過敏性腸症候群
職場検診者を対象とした調査では、機能性ディスペプシア(functionaldyspepsia:FD)の有病率が10.0%、また、過敏性腸症候群(irritablebowel syndrome:IBS)の有病率については一般住民を対象とした調査で13.1%と報告されており、多くの機能性消化管障害(functionalgastrointestinal disorder:FGID)患者が存在していることがわかっています。様々な腹部症状(もたれ感、吐気、下痢、便秘、腹痛など)に対し、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)や下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)、CT検査、腹部超音波検査、血液検査等で、症状の原因となる器質的疾患がない場合、上記の機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などの機能性の消化管障害などが疑われます。そのような障害に対し、内服療法などで症状改善に向けた治療を行います。
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息切れ 呼吸器系、循環器系、内分泌系、その他の異常
息切れとは、「呼吸が苦しい」と感じる状態です。労作で感じる場合と、安静時でも感じる場合があります。心臓などの循環器疾患、肺などの呼吸器疾患、貧血や肥満、甲状腺など様々な疾患が原因でおこる症状です。症状はあるけれど、どの診療科にかかったらよいかわからない場合、ご相談いただき異常があるのかどうか確認して専門医の診療につなげるお手伝いをいたします。
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むくみ 呼吸器系、循環器系、腎・泌尿器系、その他の異常
むくみとは、浮腫「ふしゅ」とも呼ばれ、余分な水分などが皮膚の下にたまっている状態です。通常、体内の水分は、静脈やリンパ管に帰っていきます。何かの理由で静脈やリンパ管に戻れず、皮膚の下にたまることが原因となります。この原因には病的なものと病的ではないものがあります。その原因を検査等で調べて専門医の診療につなげるお手伝いをいたします。